木材にこだわるパイオニア~ティンバラム株式会社
木材にこだわるパイオニア~ティンバラム株式会社
2023/03/02
ティンバラム株式会社は、主にCLTを活用した建築物の設計および木質製品の製造・加工を行っている企業です。CLTに関する知識・技術・ノウハウに長けている企業として多くの実績を誇るだけでなく、CLTの活用を通して地域活性化に力を入れる企業としても有名です。
この記事では、ティンバラム株式会社の歴史や経営の特徴、CLTを活用した製造・設計の実績をご紹介します。
木材製造加工の歴史は100年以上
ティンバラム株式会社は、JKホールディングス株式会社のグループ企業のひとつであり、製造加工を担う目的で2020年に設立されました。もともとJKホールディングス株式会社は1937年に個人商店として始まり、その後合板の製造・販売をメインとしたビジネスを100年以上続けてきた企業です。
ティンバラム株式会社は、100年という長い企業経営のなかで培ってきたJKホールディングス株式会社のノウハウを受け継いでおり、その高い技術力によって高品質な木製製品の製造を実現しています。
ティンバラム株式会社では、建築物に必要となるすべの集成材の製造に対応しています。また集成材の製造だけでなく、木造建築の構造設計・プレカット・施工まで一貫して行っているのもティンバラム株式会社の強みです。
ティンバラム株式会社が木材にこだわる理由
ティンバラム株式会社が木材にこだわった経営を行っている理由のひとつとして、「地域の活性化」が挙げられます。ティンバラム株式会社では、木材の地産地消を推し進めており、木材の製造・建築を通して地域雇用の活性化に力を入れています。
ティンバラム株式会社で扱われている木材は、国産のスギ、カラマツ、ヒノキなどが中心です。国産の木材で多種多様な木質製品を製造することは、原木生産地を含めた地域の活性化につながります。地産地消による木質製品の製造の例をあげると、高樹齢の秋田杉を使用した日本樹集成板が挙げられます。
ティンバラム株式会社では、国産の木材を使用した梁・柱・土台、CLT、集成材(耐火集成材)、TFパネル(不燃パネル)などさまざまな木質製品の製造および活用方法の提案を通して、循環型社会の構築の推進に貢献しているのです。
CLT製造で細かいニーズに対応可能
ティンバラム株式会社のCLT製造の特徴は、用途や目的に合わせてサイズを細かくオーダーできるということです。CLTであれば、厚さは36~270mm、サイズは2×8.5mの範囲で自由に製造できます。希望のサイズでCLTをカットできるということは、端材が出にくくそれだけコストも減らせるということです。
サイズのほかにも、樹種や強度に合わせたオーダーメイドも可能であり、多種多様なニーズに応えられるのがティンバラム株式会社のCLT製造の良さです。
CLTの活用例
強度が高く頑丈なCLTは、建物の階段、テーブル、イス、ベンチなどに活用できます。またCLTは36mmの厚さであっても、手で持ち運べるほど軽量であるため、木造建築の外壁はもちろん、本棚や収納棚、テレビ台などさまざまな用途・目的で活用することができます。
ワンストップサービスでスピーディな工事を実現
ティンバラム株式会社は、木材製品の製造・加工、構造設計、プレカット、施工まで木造建築の工程すべてをワントップで請け負っています。
ワントップで施工を行う場合、一連の工程のあいだに他社が入ることがないため、施工開始から終了までスピーディーに進めることができるのがメリットです。
ティンバラム株式会社の工程とは?
設計
構造設計では、CLTをどのように使えば効果的かといった相談・ヒアリングを最初に実施し、要望に合わせた最適なデザイン設計を提案しています。
製造・加工
あらゆる集成材の製造・加工に対応しており、最新マシンによるカスタムサイズでプレカットを行います。プレカット後は、仕上げ塗装をして施工現場に運ばれます。
施工
ティンバラム株式会社の施工は、公共建築物、戸建て住宅、造作、木軸、木躯体工事(羽柄)など幅広い種類に対応しています。
大規模な木造建築物に対応~ティンバラム株式会社
ティンバラム株式会社の集成材は、大規模な木造建築物で多くの実績があります。ティンバラム株式会社の集成材が使用された大型木造建築物の事例をご紹介します。
ニプロハチ公ドーム
ニプロハチ公ドームは、スポーツ利用を目的としたドーム型の大型木造建築物です。集成材アーチ構造で作られた開放感と温もりのある作りが特徴で、他のドームとは一線を画すデザインとなっています。ひときわ目を引く天井の格子状の木材には、ティンバラム株式会社が製造した秋田杉大断面集成材が使用されています。
引用元:ティンバラム株式会社
タクミアリーナ
タクミアリーナは、バレーボール、バスケットボールなどのスポーツ利用を目的とした屋内型総合体育施設です。鉄骨鉄筋コンクリート造と木造を合わせた構造で、木材の一部で秋田県産のスギが使用されています。特徴的なのが屋根の構造で、集成材、テンション材(高張力鋼材)、鉄などを組み合わせたハイブリッドな仕様となっています。
引用元:ティンバラム株式会社
株式会社ティンバラムは、CLTの製造加工のノウハウに長けており、CLTを活用した建築物の設計・施工や各種インテリア・部材の製造加工で多くの実績があります。
ティンバラムは東京にショールームを設置しており、実際にティンバラムが製造した柱・家具などの木質製品を見ることができます。CLTを活用した木質製品に興味がある場合は、まずはショールームを見学してみてはいかがでしょうか。