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集成材とCLTの違いは?集成材の特徴と混同しやすいその他の木材

集成材とCLTの違いは?集成材の特徴と混同しやすいその他の木材

2023/11/28

集成材は、家具や内装などの軸材として、一般的に利用されている木材です。一方でCLTは、床や壁などの面材として使用され、板の幅や厚みに高い自由度があります。

集成材の種類ごとの特徴と用途

集成材とは?

集成材とは、ひき板や小角材などのラミナを繊維平行方向に揃え、厚さ・幅・長さの方向に接着した木質材料の総称です。無垢材の欠点をカバーし、工業製品のような統一された品質が期待できる天然素材です。
日本集成材工業協同組合による定義では、「大きな節や割れなどの欠点を取り除き、その繊維方向を平行に揃え、厚さ、幅および長さの方向に集成接着をした木質材料」とされています。

さまざまな形状と大きさの木材を特殊な接着剤で組み合わせ、強度に優れ反りなどが生じにくい高品質な木材に仕上げることができます。また集成材は、節や割れが取り除かれ、価格も無垢材に比べて安価で手に入りやすいため、コストパフォーマンスに優れています。

構造用集成材

構造用集成材は、建造物の構造材料として使用される集成材であり、一定の強度が求められる素材です。主な用途は木造建築の柱、梁、桁などであり、JAS規格では断面積の大きさに応じて大断面、中断面、小断面に分類されています。
大断面は体育館や学校などの大きな建物に、中断面や小断面は一般住宅などに使用されます。構造用集成材は優れた強度性能と耐久性を発揮する集合材です。

造作用集成材

造作用集成材は、建造物の内部造作に使用される集成材で、強度よりも外見の美しさが求められる素材です。主な用途は階段、壁面、カウンター、床などであり、化粧貼り造作用集成材は、和室の内装造作にも利用されます。特徴は、材料の狂いや割れ、化粧板の剥がれが起こりにくい点です。
造作用集成材は木の素地をそのまま活かして使用され、床材や壁面材、階段の踏み板などに広く利用されています。

集成材のメリット・デメリットとは?

集成材のメリットとは?

集成材のメリットは、無垢材に比べて経済的でありながら、品質も一定の水準を保っている点です。特殊な接着剤で選別された木材を組み合わせて製造されるため、強度や色味などに品質のばらつきが少ない特長があります。

また、集成材は節や割れを取り除いてから加工されているため、所定の含水率まで乾燥させられています。そして、湿気による反りが発生しにくいため、構造部材としても信頼性が高いです。このため、木材の特性による変化が少なく、加工がしやすいので、DIYや建築材として広く利用されています。用途に応じて集成材を採用することで、コストを抑えながら用途に合わせて使い分けることが可能です。

集合材は、加工しやすく大型のサイズや厚みの木材にも対応できるため、多岐にわたる用途で利用できる素材です。

集成材のデメリットとは?

デメリットとしては、木材本来の香りや柔らかな肌触りを再現することが難しい点があげられます。調湿作用も無垢材ほど高くはありません。

また、集成材には接着剤が使用されているため、見た目を損ねてしまう可能性もあります。使用されている接着剤によっては、その臭いやホルムアルデヒドなどの揮発が気になる方もいるでしょう。そのため、使用する材料によっては、シックハウス症候群の原因となる可能性があります。低ホルムアルデヒドの建材を選ぶことで、そのリスクを軽減できます。

集成材とCLTの違いは?その他の木材についても紹介!

CLTとは?

CLTは集成材とは異なり、ラミナの繊維方向が直交するように積層接着されます。CLTは床や壁などの面材として使用され、板の幅や厚みに高い自由度があります。
特長として、断熱性や遮炎性、遮熱性が優れており、ラミナ品質のばらつきを平均化できるため、曲がりのあるB材も利用可能です。これにより、CLTは構造躯体など、幅広い用途で使用されています。

無垢材とは?

無垢材は、天然木の丸太から直接切り出された一枚板を加工した木材です。木材ごとに独自の色合いや模様を持ち、木の風合いと美しい木目が特徴です。一般的には家具や床などに利用され、その特性として熱伝導率が低く、湿度の調整に寄与するとされています。

接着剤や化学製品を一切使用していないことも大きな特長です。これにより、材料自体が体に害を与える心配がなく、自然素材として安全性が高まります。無垢材は、自然の美しさと健康への配慮を両立させた素材として広く愛用されています。

LVLとは?

LVLは木材をスライスして製造された単板を接着し、かたまりにした木質建材です。乾燥が施されているため、膨張・収縮が少なく、安定性と精度に優れています。また、強度のばらつきが少なく、軽量で耐久性があります。


集成材は無垢材の欠点をカバーし、構造用と造作用に分類される木質材料で、強度、耐久性、コストパフォーマンスに優れていますが、木材本来の香りや調湿作用は劣ります。CLTは集成材と異なり、繊維方向が直交する積層接着で、床や壁などに使用され、断熱性や遮炎性に優れています。
無垢材は自然な風合いが特徴で、家具や床に使用され、LVLは寸法安定性と強度に優れています。これらの木材は用途や特性に応じて選択されます。

CLTについてもっと詳しく知りたい方は、「CLT(Cross Laminated Timber)がわかる専門メディア」を是非ご覧ください。

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