ジャパン建材フェア 2023
ジャパン建材フェア 2023
2023/10/26
「ジャパン建材フェア」は、ジャパン建材株式会社が主催する住宅関連建材の展示即売会です。毎年春と夏に2回開催され、200社以上の住宅業界企業が一堂に集まります。建材提供企業や住宅関連機器メーカーが参加し、建材専門家や販売店、工務店も出席します。毎回、20,000人以上の来場者が訪れ、建材の比較や商談が行われていますが、コロナ過明けの今年は特に盛り上がったようです。
ジャパン建材フェアとは?
今年(2023年)の夏季展示会は8月24日(木)から25日(金)までの2日間、東京ビッグサイトで開催されました。参加メーカーは全国2,400社以上であり、招待されるお得意様は7,000社以上に及びます。
このような建材の展示即売会は、全国各地で多くの建材メーカーや販売店によって開催されています。訪れる建設会社や工務店、ハウスメーカーの目的はもちろん各メーカーの新商品や新建材の情報収集のためです。しかし、それ以外にも大きな目的があります。実は建設会社の多くは自社の施主を招待しており、共に展示会を回覧しつつ新規建設予定の建材を確認したり、施主の興味を惹く建材を紹介したりするのです。
建材の種類はとても多く、その数は何十万点にも上ります。それを一同に集め見て触る機会はそう多くはありませんので、施主にとっても建材販売店や建設会社にとっても貴重な展示会となっているのです。
特に「ジャパン建材フェア」は建材の展示即売会の中では最大規模のもので、今回の開催では売上高が300億円を超えたと言います。売上も特筆すべき金額の大きさですが、展示されたイベントや建材アイテムも充実しており、多くの来場者を満足させた模様です。
出展されたアイテムやイベント
「ジャパン建材フェア」では10ブースでテーマごとにアイテムやサービスの紹介と販売、セミナー、提案などが展示されていました。
JK BASE
展示会のテーマに基づいた提案を行うコーナーです。テーマは「快適な住まいと豊かな暮らし」の実現と、未来への持続可能な取り組みに焦点を当てています。環境への貢献、リフォームとリノベーション、住宅以外の分野における展示を通じて、快適な住まいと豊かな暮らしを実現するために必要な情報を提供しています。持続可能性(サスティナビリティ)をキーワードに、環境への貢献、リフォーム・リノベーション、住宅以外の展示を行っていました。
各種イベント企画
有名講師を招き、展示会テーマに沿ったセミナーが行われます。出展メーカーを巡るスタンプラリーなど来場者にとっても楽しみの多い企画が用意されています。
特価市場
「ジャパン建材フェア」恒例の特価市場。現行の人気商品から過去のモデルまで、お得な商品がたくさん揃っています。特価市場でお買い物をした来場者には、豪華な景品が当たるガチャ抽選会も開催されていました。建材展示即売会伝統の特価市場は、来場者にとってもこのフェアの主要な目的のひとつです。
Bulls Park
プライベートブランド『Bulls』は、これまでは製品の展示に焦点を当ててきましたが、今回はその製品を利用することで得られる利便性や、手に入れることができる生活の魅力を、潜在的なニーズの背景からわかりやすく空間で表現しています。プライベートブランド『Bulls』のアイテムで”暮らしがどう変わるか”を体感できる空間提案をしています。
電材市
「E.COLLE」と「電材市」を融合させたカタログ『電材市』は、省エネルギーとスマートホームのコンセプトに基づいたサステナブルな家電商材を紹介しています。地球環境や生活環境を守りながら、日常の生活をより快適に過ごすための最新の電気設備を幅広く提案しています。さまざまなライフスタイルに合った製品やソリューションを提供しています。オリジナルセレクトブランド『E.COLLE』ではさまざまな“くらし”を最新の電気設備で提案しています。
J-GREEN
合板・木材製品のエコブランドである『J-GREEN』。木材と映像を駆使したこのコーナーでは、来場者に『環境への配慮』『未来の創造』を視覚を通じて提案されていました。商品を通して、環境配慮の大切さを肌で感じていただくコーナーです。
木質素材エリア【合板・木材】
各種、国産合板・J-GREEN 商品を展示コーナーです。ジャパン建材のブランド『J-GREEN』を含む、認証材や合法性確認商材、新たに開発した商品などを実物で閲覧できるコーナーです。原板、銘木、カウンター材など、さまざまな用途に適した合板木材も取り揃えており、ジャパン建材の木質素材商品を見て触れてから購入できます。
プレカットコーナー
プレカットサービスは、専任営業者がエリアごとに配置されています。CAD技術者を常駐させ、全国の工場と提携しているため、物件・加工の相談受付や新規図面持込も対応していました。プレカットに関する加工や仕様などのお悩みや、新しい工法の検討など些細なことでも対応されていた様子が印象的なブースでした。
中大規模木造建築相談コーナー
中大規模木造建築について興味のある方やお悩み相談など様々なお問合せを受け付けていました。近い将来のプロジェクトを検討している、見積もりが欲しいなど、さまざまな要望に対応できるスタッフがいました。NBR(木造向けルーフデッキ工法)、Wood. ALC、Jパネルなどの活用方法についてのアドバイスや、国内最大規模の木造校舎である流山市立おおぐろの森小学校・中学校の事例も紹介されています。
ファニチャー&フロア【F&F】
新しい住居に合わせたお好みの空間や家具のコーディネートを提案しています。この特筆すべき家具の展示は、「共にFurniture(F&F)」による提案販売です。ジャパン建材における家具取り扱いの認知向上を図るためのブースが目を引きました。昨年の同フェアでは、「JKBASE」が家具を展示し、内装デザインや家具インテリアに関する専門知識を持たないビルダーや工務店と連携し、家づくりの段階からトータルコーディネートを提供するメーカー製品が展示されました。
CLT関連の出展
「ジャパン建材フェア」でもCLTは注目の建材のひとつです。今回のフェアのテーマは「つなぐ今 つなげる未来」ですが、全体として木材などの持続性可能な住環境への貢献ができる建材にスポットがあたっています。
CLT関係者の参加や出展もかなり多く、ティンバラム株式会社、銘建工業株式会社、株式会社鳥取CLT、山佐木材株式会社などCLTの有力企業も参加しています。それぞれの展示コーナーを見ると、日頃から木材・木造建築に触れる機会のない方も多く、このチャンスに木造建築に興味を示した来場者も多数いた様子です。
やはりCLTについては工務店や設計事務所という業種からの質問が多く、各ブースで熱気を感じるやり取りがありました。強度はどうなのか、火災などの対策はどうか、音や断熱は問題ないかなど、業界ならではの問合せであふれていました。
ティンバラム株式会社のブースは、展示会にCLTを大胆に使用したオリジナルデザインで組み立てられていました。多彩な樹種と加工が可能なティンバラム株式会社の木造案件への相談も数多く受付いたようです。
このような機会でもなければ、通常CLTのような建材を近くで見ることはかないません。しかしティンバラム株式会社の東京事務所では、事務所内に多彩なCLTを展示しており、ショールームを兼ねたビジネススペースとなっています。
ティンバラム株式会社ではさまざまな樹種を扱い、幅広い種類の集成材や木材に多彩な加工を施しています。東京事務所では全て常時映像がつながっており、本社や工場から直接現場の意見を聞くことができます。建物の骨組みだけでなく、木製のデスクやチェストなど、木材を用いた様々な製品も展示しています。
「ジャパン建材フェア」が終わってもCLTに興味のある方はティンバラム株式会社の東京事務所へ伺ってはいかがでしょうか。