CLTセルユニットのメリットは?建築事例とともに解説
CLTセルユニットのメリットは?建築事例とともに解説
2023/11/30
CLTセルユニットは、国内生産のCLT材を用いた新しい建築工法で、木製の箱形ユニットが伝統技術で接合されています。この構造は仮設医療検査施設などにも利用され、工期の短縮や多様な用途への適用が特長です。
耐震性能、地盤補強の軽減、環境への配慮などがメリットで、SAI建築社はこのCLTセルユニットを用いて革新的な建築プロジェクトを展開しています。グッドデザイン賞を受賞し、個々の建築事例も高い評価を得ています。
CLTの新しい建築工法セルユニット
セルユニットとは
CLT セルユニットは、国内生産のCLT材100%を使用し、日本の伝統技術である「蝶蟻」で接合された箱形のユニットです。基本的なサイズは2.1×4.8×2.7mの木製ユニットであり、これを自由に組み合わせることで、新しい建築工法が可能となります。この構造体は、複数を組み合わせて建築物を構築する際に使用され、近年では仮設の医療検査施設としても利用されています。
セルユニットによる建築の利点
工期の短縮と効率向上
ユニット化と工場生産により、建物の構造体であるユニットが事前に組み立てられ、現場に運ばれるだけで建築が可能です。これにより、工期を大幅に短縮し、効率を向上させることができます。
多様な用途への適用
単体で使用可能であり、仮設診療所や小規模店舗などの建築に適しています。複数のユニットを組み合わせて使用することで、柔軟性があり様々な建築物に適用可能です。災害時の仮設住宅から店舗、住宅、オフィスビルなど、幅広い用途に利用できます。
軽量で地盤補強の負担軽減
CLT材の比重はコンクリートや鉄に比べて非常に軽いため、中規模以上の建築物において地盤補強の負担を軽減できます。
災害時の迅速な建設
現場への運搬と組み立てが迅速に行えるため、緊急災害時の仮設住宅や医療施設などの建設において、素早い対応が可能です。
これらのメリットにより、CLTセルユニットは持続可能な建築手法として注目され、さまざまな建築プロジェクトで利用されています。
国内CLTセルユニットのリーディングカンパニーSAI建築社
SAI建築社について
SAI建築社は福岡県福岡市早良区に拠点を構え、福岡県全域や佐賀県を含む幅広い地域で事業を展開しています。同社は新築住宅の設計施工、住宅・マンションのリフォーム、店舗・商業施設の空間演出、古民家再生などを主要な事業としています。また、損害保険代理店としても活動しており、新築住宅やマンションの内装工事、リフォーム、店舗・商業施設・オフィスの空間演出、戸建住宅の設計・施工、注文住宅の設計・加工・販売など、建築関連の多岐にわたる業務を手がけています。
SAI建築社には木造建築に造詣の深い宮大工や、RC建築の実績豊富な設計士など、技術・デザイン・プランニングの各分野において優れたプロフェッショナルが集結しています。個々のメンバーは専門性の枠にとらわれず、自由な発想と意見交換を通じて、常に新たな挑戦を続けています。これにより、SAI建築社は常に進化し、建築分野での革新的なプロジェクトに貢献しています。
SAI建築社のCLTセルにニット
工期の3分の1の短縮
従来の建築に比べて、工場でユニットを組み立てることで工期を3分の1まで短縮できます。プロジェクトの迅速な進行が可能となり、早期に建物を利用できます。
特許取得の耐震性能
100体以上の強度実験を経て、耐震等級3を実証し特許を取得しているため、優れた耐震性能が保証されています。これにより、安全性が向上し、様々な用途に応じた建築が可能です。
環境に優しい国内木材の利用
日本の森林を循環させるCLT材の使用により、森林環境の改善が期待されます。国内木材の活用は環境にやさしく、持続可能な社会作りに貢献します。
SAI建築社のCLTセルにニットで建築することは、迅速で効率的な建築プロセスと同時に、環境への配慮や耐震性の向上など様々な利点をもたらします。
SAIグループよりCLTセルユニットの建築事例をご紹介
2023年に、CLTセルユニットが短い工期と強い耐性といった特長を活かし、さまざまな建築物に利用され、その優れた特性が評価され、グッドデザイン賞を受賞しました。審美性、提案性、可能性などの観点から高い評価を得たCLTセルユニットの建築事例には、どのような特徴や魅力があるのかご紹介いたします。
CCU_01 二階建てモデル
セルユニットを4つ使用し、離れた配置で2層になっています。このモデルは、1つのユニットが約4倍の床面積をカバーできる特徴的なフラグシップモデルで、ブレースレス構造が採用されています。全ての外壁は耐力を負担せず、そのため全面が開口可能です。2020年に個別プラン評定を取得済みであり、事務所、店舗、住宅など、幅広い用途に活用可能なコンセプトモデルとなっています。
離隔型平屋
「セルユニット工法の離隔配置型」は、2023年に一般販売を開始する新商品の特徴的な平屋モデルです。この建物は事務所用途に最適化され、セルを2つ使用した設計が特徴的です。
建物の床面積は約40㎡で、セル間の離隔距離は約5mに設定されています。これにより、約25㎡の広々とした居室空間が創られ、快適な生活環境を提供します。セルユニットの配置は柔軟で、住宅、事務所、店舗、ガレージなど、さまざまな用途に展開が可能です。
仮設 医療検査施設
3台の「CLTセルユニット」が並列に配置され、仮設の医療施設が構築されました。施設内はウィルス感染対策に考慮された換気設備が整備されています。都心の喧騒の中でも、CLTの素材が外部に露出しているため、木の温もりを感じながら利用でき、癒しの雰囲気が広がっています。
HANAREGA
「CLTセルユニット」のレギュラーサイズ4台とハーフサイズ1台を直列に結合して構築された構造物です。このモデルは、CLT素地を外部に露出させることで、木の温もりと香りを感じることができるようになっています。これは医療施設本館の建設工事に伴い、仮設事務所として設置されました。
CLTセルユニットは、日本の伝統技術「蝶蟻」で接合された木製ユニットを活用した新しい建築工法です。この方法は工期の短縮と多様な建築用途への応用、軽量で環境に優しい材料使用が特徴で、特に災害時の迅速な建設に有効です。福岡に拠点を置くSAI建築社は、この工法を用いて耐震性に優れた建築物を提供しています。彼らはCLTセルユニットを使った多様な建築プロジェクトに携わり、医療検査施設や住宅、事務所など様々な用途に適したモデルを開発し、その効果が評価されています。